お嬢っ!!



結局、あまりにもまんじゅうが美味しすぎて5個も食べてしまった。



こんなに、お腹いっぱい食べたのは久しぶりだ。



あれだね、
きっと私の胃は底なしだ。


しばらくソファでテレビを観ていると、父さんが私の向かい側に座り何か言いたげな顔をしていた。




はて?

マイファーザーなんのようだい?


ん~何かしたかな~?




あっ!



「父さんもまんじゅう食べたかったの?」


「いいや。」



ありゃ、はずれか。



「んじゃあ、私に何を言いたいの?言いたい事があるんでしょ?」



すると父さんは驚いた顔をして、「リコには、かなわないな~」と苦笑した。




正直、聞きたくなかった。
だって父さんの顔からすると絶対いい話ではないと分かったから。








「約束が早まった。」




ただ虚しく父さんの声だけがリビングに響いた。










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