輝く星の下で
ファミレスでご飯をたらふく食べた後

湊の家に向かった。

1日だけでも暖かい布団があれば充分だ。

「ねえ、湊」

ん?と言ってこっちに振り向く。


「捨て犬って拾われなかったら、どうなると思う?」

「…誰かが保護して保健所行きかな」

「そうだよね」


でも、誰も保護してくれないような醜い犬は死を待つだけ。
保健所だって時間が経てば殺される。


捨てられた醜い人間もやっぱり死を待つだけなのかな…


そんなことを考えながら歩いていたら、
1つのマンションに着いた。


「お金に余裕ないとか言いながら、いいとこ住んでるじゃん」

「賃貸じゃねーもん。ローンもあるわけじゃないし」


持ち家ってことね。

オートロックを解除しエレベーターに乗る。


湊は3のボタンを押した。


エレベーターを降りて歩き1つの扉の前で止まる。

< 9 / 13 >

この作品をシェア

pagetop