モノクロの音色よ鮮やかに響け
「座って」
川畑は、いつもの場所らしいソファの少し窪んだ位置に座ると、脚を組んでくつろいだ。
脚が長いからサマになるなぁ…なんて思いながら、私もL字ソファの角を挟んで座る。

「やる事と、注意する事を言う。メモして」
「はい」
私は慌てて鞄から筆記用具とメモを取り出した。


「まず、朝来たらゴミ捨て。
火曜と金曜は可燃ゴミ、水曜は不燃ゴミ。
ゴミが少ない時は次回でも良い。
門を出て右に三軒隣の角がゴミ捨て場だ。

次、洗濯。
洗濯物は洗面所の洗濯カゴだ。
天気を見て中庭かサンルームに干す。
夕方とりこんで仕分けしてしまうように。
リネン類は週に一度程度で良い。
洗面所の棚にタオルやシーツがある。

次…」
「ちょっと待ってください」
私はメモが追い付かずに焦った。
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