Tricksters
アイツに関わる物事が、パズルのピースをはめるように一つ一つ形になっていく。
両開きの立派なドアに手をかけた。
木のドアには、金のドアノブがついている。
それを勢いよく開く。
「ゼン! おまえ、知ってたなら俺に……」
何があっても、驚かない。
「淳一くん、今来客中よ!」
ユカリさんが慌てて俺に駆け寄る。
一枚ガラスの大窓からは、オフィス街の綺麗に並ぶビルヂングが一望できる。
雲一つない、晴れた空がすごく綺麗で絵葉書みたいだ。
ベージュの絨毯が張られたオフィスには、所長の机、応接セット、ゴールドのコートかけが置かれている。
ゼン所長は、いつになく真面目な顔つきでそこにいた。
サヨナラなんかじゃない。
まだ、おまえには言ってやりたいことがある。