ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
だけどその声は、まるで
こうなることがわかってた
かのように、嘲るニュアンスで
あたしの頭の中に響き渡る。


(な、んで……!)


そう思いながらも、体の
熱が幻のように消え去って
いくのが、ハッキリとわかった。


急に、今している行為が
本当に恥ずかしいことの
ように思えてくる。


それを認識した瞬間に、
あたしの腕は、拓巳の腕を
掴んでいた。


「………美咲?」


「ゴ、ゴメン。

なんか今日は……
酔いすぎたかも……」


嘘だ。少しも、気分が悪い
ほど酔ってなんかない。


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