ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
それに――違和感は、
もうひとつあった。


(柚木クン、笑ってる……)


――そう。

あの、会社では営業スマイル
以外は滅多に見せない彼が、
時々小さな笑いを
こぼしながら話してる。

遠目に見ても、それに気づいた。


相手が相手だから、あれも
営業スマイルなんだろうか?

でも柚木クンは、課長や
たまに激励でオフィスに
やって来るうちの社長に
だって、態度を変えた
ことなんてない――。


(どうして………?)


胸の中で、ざわざわと
何かが揺らめいた。


雨の前の暗い草原で風に
揺らされる草のように、
心が落ち着きなく乱れる。


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