ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「うん。ちょっと飲んで
きたから。

ファズは寝た?」


柚木クンはあたしの内心を
知ってか知らずか、マフラーを
はずしながらサラリと
聞いてきた。


「……あ、うん。

餌をあげてしばらくしたら、
すぐ」


部屋の隅に置かれた寝床で
丸くなってるファズに目を
やって、条件反射的に答える。

でも、内心は上の空だった。


(飲んでた? あの人と……?)


それで、別れて帰ってきたの?
夜を過ごさずに。


(それって……どういう
こと……?)


疑惑が胸を渦巻くけれど、
言葉にはできず黙り込んで
いたら。


短い沈黙を破って――
脱いだコートをバサリと
ソファの端にかける音と
共に、柚木クンが言った。

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