ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
(そっくりなら息子でも、
他の女との子供でも
いいってのか?

まったく、女の考えは
マジでわかんないな)


ため息が漏れる。


今夜の蘭子がいつも以上に
熱かったのも、もしかしたら
直前にこの写真を見ていた
からかもしれない。


「勘弁してよ――…」


どのような理由であれ、
引き取って養ってくれた
ことへの恩は感じていた。

だからこそ、理想の
ペットを演じてきたのに。


(まさか、昔の実らなかった
恋の埋め合わせをさせられ
てたとはね……)


自分は、体よく利用されていた。


その事実に、今まで感じた
ことのないような無力感が
押し寄せた。


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