ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
あたしはバッグを引っつかみ、
壁際のハンガーラックから
コートを取って部屋を
飛び出そうと思った。

本当に、そうしたかった。


だけど――悪魔のような
長い腕が、それを阻む。


「な――何するのよっ!?」


回り込んでユルリとあたしを
抱き留めた柚木クンの顔を、
信じられない思いで見上げた。


呆然とするあたしの顔を
その瞳に映し、柚木クンは
楽しそうに微笑む。


「帰しませんよ。

忘れました? お仕置き、
まだ終わってないですから」


「―――――!?」


グッと体に重圧を感じる。


あたしをしっかり抱き
すくめた柚木クンが、
その背中を机に押し付ける
ようにして、あたしの
逃げ場を塞いだんだ。


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