執事の恋人~召しませ。お嬢様~
俺はユメの代わりを探していた。



でも、目の前にいる彼女は黒髪ボブの清楚な印象で、真面目そうな感じ。


そんな印象の彼女をユメの代わりにするには、俺の良心が傷んだ。



差し出されたブレス…受け取るのを躊躇う。



「私、先輩のコト、本当にスキなんです!」


今にも、涙の零れそうな瞳で、悲痛に訴える。



「・・・」



俺は春華以外の体温が欲しくて、彼女のブレスに手を伸ばした。



「ありがとうございます」



俺はそのまま、彼女と距離を近づけて、腕の中に抱き締めた。



抱き締められて、ビクッと震える彼女に身体。



すがりついた彼女の身体は春華よりも、小さくて、華奢だった。





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