執事の恋人~召しませ。お嬢様~
私はそのキメられた未来から、背を向けていた。




お爺様のためとは言え、やはり愛してもない人と結婚するなんて、できない。




かと言って、お爺様の借金を…養われた私には返済するあてはない。




お爺様の言われたとおり、大久保様と結婚する。
それしか、私にはお爺様の役に立つ方法はなかった。




無力な自分を恨み、私は大久保様に嫁ぐ日を待つしか術はない。



斗希にすがりたいけど、斗希にも何も出来ないコトはわかってる。



大久保様の仰せのままに私を娼婦に仕立てようとする斗希だから。













< 194 / 300 >

この作品をシェア

pagetop