執事の恋人~召しませ。お嬢様~

~春華side~

私は岩木先輩に頼まれた通り、まどかさんと演劇部の衣裳室を訪ねた。



演劇部の部室の奥にある衣裳室。



まるで、ホテルのブライダルサロンの衣裳室のような雰囲気。



「・・・」


「思い切って…ベールだけじゃなく、ウエディングドレス着ようかしら」


「!?」


まどかさんの声音に少し刺があった。



「斗希も喜んでくれるかしら?」


「・・・」



斗希の名前を呼び捨てるコトのできるのは私だけ。



「気安く、斗希の名前を呼ばないで」


「・・・私たちは恋人同士よ」


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