執事の恋人~召しませ。お嬢様~
俺には大久保様のように地位も名誉ももちろん、財産だって。



それでもいいのかと春華に念を押した。



それでもいいと春華は俺の腕の中で答えた。



俺の失うモノなんて微々たるモノ。


春華の方が失うモノは大きい。



俺はそのまま、春華を連れ出して、まどかの助けを借りて、横浜を出た。



二人で駆け落ち。



逃げるしか俺たちには出来なかった。


最低限度の荷物と金を持って、離婚して神戸にいる母親を頼るコトにした。


 
* * *







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