執事の恋人~召しませ。お嬢様~
「・・・このまま…二人を見過ごすワケにはいかないわ」



「母さん!?」



「よーく。聞きなさい…斗希。二人が愛し合ってるのは私もわかってる…。でもね。お嬢様の相手の大久保様は誰もが知る日本の5本指に入るセレブよ!」



「・・・」



「大旦那様の会社が危ないのは世間的にも知られている。大久保様の会社のバックアップがなければ、倒産してしまう。二人の愛を貫きたいのは分かるけど…。
リスクが大きすぎる…。大久保様に代わって、大旦那様の会社を手助けするコトなんてできないでしょ?」



斗希はギュッと眉を寄せて、口を固く閉ざしてしまった。



「俺は唯の見習い執事だ。何も出来ない…」






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