執事の恋人~召しませ。お嬢様~
現実から逃れたくて、俺は春華をデートに誘う。



観光を兼ねて、二人で神戸の街を散策。



南京街でランチ、海の見えるモザイクへと足を向けた。



「・・・」


安住の地とは言えないが…
もう少し、二人の時間が持てると考えていた。



でも、周囲が俺たちをそっとしておいてくれなかった。



ベンチに腰を下ろして、昼間の海を眺める春華。



横顔は不安で満ちていた。



「はい」


俺は近くの店で買った温かい紙コップの紅茶を春華に渡す。



「ありがとうー。斗希」










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