執事の恋人~召しませ。お嬢様~
斗希の頬は紫色に腫れ上がった。


床に横たわる斗希は血の混じった唾を吐く。


「もう…やめて!!」



「痛めつけるのはやめよう」


私の前を阻んだ男性が急に、離れていった。



私は斗希のもとに駆け寄った。



「斗希…大丈夫??」



斗希は痛め付けられた身体を起こす。


起き上がろうとする斗希は痛みで顔を歪める。



「どこが痛む?斗希」


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