万事急須っ!?
「っ……」
俺は心臓をドキドキさせながら、ただじっと早く終われと祈った。
「これでよしっ!」
女はやっと俺を解放してくれた。
し、死ぬかと思った…。
「あら?
お顔が赤こうございますよ?
いかがなされました?」
女は俺の顔を下から覗きこんだ。
誰のせいだと思ってる。
お前のせいだよ。
「き、気のせいだっつの!」
俺は女に赤い顔を見られない様に顔を背けた。
「さようでございますか?
ともあれ、コブも治って良かったですね」
「へっ!?」
俺は恐る恐る後頭部に触れてみた。
さっきまであったコブが―……
「…無い。」