優しく触れて、



そういえば、隼人私の洋服のこと、何も言ってくれない…。


似合って、
ないかなあ………。


「どした??」

隼人が屈んで、俯いている私の顔を覗き込む。

「えっ…ううん、別に」
「爽佳いつもよか可愛いからさ、ついキスしたくなっちゃって…」

隼人が照れながら言う。
似合ってたんだ…。
よかった♪

隼人が続ける。

「したら、止めらんなくなっちゃった♪」


………。

「いや、そんな…」

正面切ってそこまで言っちゃう??

恥ずかしいっ!!!!!


赤面する私の手をひいて、隼人は歩き出した。


「我慢我慢〜♪」

隼人は鼻唄を歌いながら、家に着くまでずっとそう言っていた。



………素直すぎる。

「我慢我慢〜♪」

そして、分かりやすすぎるっ!


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