金髪執事と1つ屋根の下
「た…食べてもらえませんか?」
女の弁当を持つ手は震えている。
正直……いらねぇ。
名前も知らない女の作ったモノなんて食べたくねぇし。
少し前までは「いらねぇ」って一言そう言って断ってた。
でも…何故か前みたいに強く引き離す事が出来ない。
何でだ………?
「隼人!!!パン買えなかったみてぇだし貰っとけよ!!」
「……は?」
隣を見るといつ来たのか直紀が立っている。
それと同時に視界に入った購買。
さっきまでパンを買おうと殺到していた生徒達は誰一人いなくて、購買の扉は閉まっていた。
…………いつの間に…。