可愛くない同居人。
「大丈夫ですから」
手を払いのけると、ホッと胸を撫で下ろした。
「あの、貴方は」
「あたしは佐藤 舞 (サトウ マイ)。てか、あなたこそ誰?なんで薫姉ちゃんの家に?も、もしかして彼氏!?」
落ち着きがないところも似ている。
「僕は瀬尾凛と申します。訳あって薫さんにお世話になっている・・・そうですね、いうなれば同居人です」
彼氏、とは違う気がした。
同居人、そっちの方が不思議としっくりきてしまう。
「同居人?え、なにそれ?舞聞いてないんですけど!」
ポケットからサッと携帯電話をだし、どこかへかけはじめた。
あの人にかけているのだろうと予測できる。