天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
「……」

月の言葉に、イリアは少し固まってしまう。

「月様は、私がメイド失格だとお思いですか?」

「いえ…失格云々ではなく、イリアさんはまだ学生なのですから、私一人に付き従う事なく多くの人と交流を持って…」

「つまりクビですか?」

「いやあのだから…」

月が何とかなだめようとするが、イリアはこうなってしまうと取り付くシマもない。

クルリと踵を返し。

「失礼致します」

ピコピコとネコミミを揺らして歩いていってしまうイリア。

ぷぷぷ、可愛い。

「どうしたものか…」

月が小さく溜息をつく。

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