天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
チカは難しい顔をしてイリアに話しかける。

「まぁねぇ、月さんもなかなか高貴なお人だから…メイドとして不慣れなイリアちゃんには、ちょっとハードル高かったのかもね…まずは一般人相手にメイドの基本を学んで、それからもう一度月さんに付き従ってみるってのはどう?」

「はぁ…」

「何なら」

ズイと身を乗り出すチカ。

「僕がイリアちゃん預かってもいいけど?」

「よろしいんですか…?」

イリアも満更ではない様子。

(よっしゃあ!可愛いネコミミメイドを手に入れた!チャラララッチャッチャッチャーン!)

某ゲームのレベルアップのBGMが脳内で流れる。

密かにガッツポーズを作るチカ。

しかし。

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