天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ
イリアは恐るべき味覚の持ち主で何でも辛くないと食べられない。

常に七味を持ち歩き、甘いものでも山ほどかけて食べる。

うどん、そばは勿論、アイス、みたらし団子、お汁粉、パフェ、苺ショート、チーズケーキにも七味。

某男の娘女子生徒と気が合いそうだ。

「お気に召しませんでしたか?」

ネコミミをピコピコ揺らしながら、小首を傾げるイリア。

まっこと可愛い。

こんな可愛いのに、「こんなん辛くて飲めるか」などとどうして言えよう。

可愛いもの好き好きの出麼、チカ、真菜の三人は、滲み出る脂汗に耐えながら『美味しいよ』の意思表示。

「嗚呼、それはよろしゅうございました」

イリアはニッコリ微笑み。

「それではおかわりなど…」

(((殺されるぅうぅうぅうっ!)))

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