君のためにできること
「お前、もう一度言ってみろよ?」と、俺は呟いた。


俺はこぶしをにぎった。大人気ないのはわかる。


なつきは俺の様子を見て慌てていた。


「ちょっと、二人ともやめなよ。ここ病院だよ!」


まことは口元を歪め、笑った。


「へえ、俺とやるの?やめといたほうがいいんじゃない?」


対峙する俺とまこと。


次の瞬間、俺は壁に叩きつけられていた。


口から、血が噴き出した。奴のパンチが見えなかった。


早い、早すぎる。


俺はよろけながら、立ち上がった。膝が震えている。


なつきは、悲鳴をあげ、看護師を呼んだ
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