ポーカーフェイスとあまえんぼ
「どうしたの??」
私がそう聞くと、
葵くんは残念そうな顔をした。
「携帯……家だ。」
落ち込んでる様子の葵くんが面白くて、つい笑ってしまった。
「何で笑うんですか?」
「葵くんもさっき私のこと笑ったから、仕返しー!!」
私たちは顔を見合わせて笑った。
「じゃあ、アドレス書いて渡すね。」
「ありがとうございます!」
「ちょっと待っててもらっても大丈夫?」
「はい。」
「ちょっと待ってて!」
私はそう言うと、足早に家の中に入って玄関先に置いてある紙とペンを手に取った。