あたし限定。
簡単に読んでから、
ひたすらレポートを書き続ける。
人があんまりいないから、
やけにあたしのシャーペンの音が響いた。
「疲れたぁ!!」
やっと一枚を書き終えて、
机に突っ伏した。
『大変そうだね!』
ん……?
今、あたしの近くで声したよね?
ゆっくり顔を上げてみると、
向かい側のイスに、
見たこともないような絶世の美男がそこにいた。
「ははっ!そんなに驚いた?」
「…え?」
「学校の課題でしょ?それ」
彼は細長い指で、
あたしのレポート用紙をトントンと叩いた。
「あ……はい」
「ぷっ…あははは!!」
急に笑い出した目の前の彼。
意味不明な行動に、
あたしはついていけなくて。
たぶんあたしは相当変な顔をしていたに違いない。
「俺、大学生なの。君は高校生でしょ?」
たしかに大学生みたいな感じはする。