【続編】長男のカゴ
【怜】



頭がいい学校へ来たのは将来のため。



お父さんのような苦しい思いはしたくなくて、必死に勉強して特待生の枠に入れた。



しかも好条件だったから。



全寮制、食費は支給、学費はもちろん、生活するには困らない学校。



そんな甘い言葉に乗せられてやってきた。



うん、選ぶ学校間違ったよね。



「父が送ってきたんです~」

「新作じゃない!!」

「私、よくわからなくて」

「羨ましい~」



超高級ブランドバッグは学校に持ってくるようなカバンじゃないでしょ…。



指定カバンで十分でしょ!?



「夏休みに旅行行きません?今から予約すれば離島を1週間くらいなら」

「クラスのみんな誘ってみましょうよ!!」

「楽しそうですわ~」



なんだろ、この異次元空間。



あたし、確実に場違いだし。


1年頑張ってるけど全く馴れないし。



勉強のレベルは高いからいいんだけど…。



正直、かなりしんどい。



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