【続編】長男のカゴ
あたしだって落ちた卵焼き食わないのに…。



「コレ…くれ…」

「はい!?」

「頼むっ!!もう俺、フレンチアレルギーになりそうだ…。ねぇ、ダメ?」



うっ…。



なんかすごくカワイイんですけど…。



長いであろう前髪がピョンと結ばれてて、顔はかなりキレイ。



かなり犬っぽいよ…。



「あたしのお昼がなくなるんだけど…」

「S科で食えばいい!!」

「S科のフロアは普通科の生徒、立ち入り禁止でしょ?」

「クラス長が許可すりゃ用事がある時ならこれるって聞いたぞ!!よし、ちょっと待ってなさい」



ケータイを取り出したその人、誰かに電話をし始めた。



この人、本当にS科?



「もしも~し。今から普通科の女ひとり入れていい?理由?昼飯食わせてやんの!!代わりに俺が昼飯もらうから!!」



絶対ダメでしょ…。



S科に入ったって子の話なんか聞いたことないよ…。



「いいの?うん、わかった!!今から行く。弁当しまって!!行くぞ~」



えぇぇぇっ!?



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