【続編】長男のカゴ
残業して家に帰って。



余裕がねぇ…。



工藤から奢ってもらったコンビニのプリン二個。



朝に怜と食おう…。



シャワーを浴びて寝る。



そんな生活でも、怜は文句言わずに俺といてくれる。



「あのね、あの…」

「どうした?」

「上司に口説かれた…」

「マジか~…。それで、なんて言った?」

「彼氏が大好きだからって言ったよ。なんにもないんだけど善には言っておきたくて」

「そっか。言ってくれてありがとな」

「疑われたくないし。忙しい時こそケンカなんてしたくないから」



大人だな~…。



俺より全然大人だよ…。



「プリンおいしい」

「彼女と住んでるって言ったら同期のヤツがくれたんだ」

「お友達できたんだね」

「怜は?どう?」

「それなりに同期とは仲良しだよ。合コンばっかり行ってるけど」

「怜はダメだからな!!」

「行くわけないでしょ、バカ」



俺、もっと頑張っていい男になるから。



怜が俺といて恥ずかしくないように。



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