【続編】長男のカゴ
バタバタと走ってやってきた留宇。



「早かったね!!初めまして、善の母です。いつもお世話になってるみたいで感謝してます」

「あっ、怜です!!若くないですか!?」

「若い…です!!今たしか…30?それはそうと善、あたし今から…」



その姿見りゃあ解る。



これはきっとパーティだ。



「チビ達見てりゃあいいの?」

「ごめんね~…。どうしてもって言われちゃって。怜ちゃんの部屋がないから双子と一緒か善と一緒になっちゃうんだけど…」

「どうにかする。それより行かなくていいわけ?」

「ダメっ!!ご飯は明日作るから今日は沢口さんのご飯ね!!」

「了解。あっ、ネックレスに髪絡んでる」

「時間ないのにぃ~!!お願いっ!!」



毎度毎度出かける日は慌ただしいな…。



丁寧に髪を解いたら風のように去ってった母、留宇。



変わりなくて安心した。



「カップルみたい…」

「はぁ!?キモイ!!」

「って、30って若すぎない…?」



怜は知らない。



俺のヒミツを。



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