ロサは侍女になることにした
「…まーったく、手間かけさせんじゃねーぞ!」

すぐ近くに銃を持った大男が現れた。その銃からは白い煙が出ていることから犯人は大男だとロサは悟った。
一方で大男は、横たわった少女の傍に誰かが立っていることに気がついた。

「はっ、誰だてめえ。俺はそいつに用があんだ、邪魔すると痛ぇ目にあうぜ…ガハハハ」
大男は笑ながらロサにそう言い寄った。
が、

チャキッ

「残念だか、こちらも食い繋いでいかねばならないのでな」
ロサはそう答えながら鞘から刀を出し大男の額に突きつけた。
「なんだ嬢ちゃん、俺と張り合おうってのかい?…上等だ!」
大男は銃口をロサに向けた。

パーーンッ


コンクリートが密集した壁に銃声が轟いた。

しかしそこにロサの姿はなく、次の瞬間には大男の首の後ろに鈍い衝撃が襲った。大男の撃った弾は、ロサを掠りもせずにコンクリートにあたった。
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