部活~ウチらバスケ部~高校編      ファイナル

次の朝、佐紀が、登校して、教室に入ると、
クラス・メイトが、やって来た。


  「佐紀ぃ、オメデト~

   インターハイ、行くんだって
   凄いじゃない」


  「えっ、もう知ってるの?」


  「祐太が、言ってたよ。
   よかったね」


  「うん、ありがとう」


  「勉強が出来て、運動が出来て、
   やっぱ、凄いね。

   憧れるわぁ」


  「そんな事、ないよ。
   もう、必死だよ」



佐紀が席につくと、祐太がやって来た。


  「インターハイ、おめでとう」


  「ありがとう。男子は?」


  「準決で、負けたよ」


  「そう、残念だったね」


  「いいよなあ、
   まだ、バスケ出来るんだ。
   俺たち、引退だぜ」


  「うん」


  「じゃあ、頑張れよな」


  「ありがとう」


祐太は、自分の席に、戻って行った。

当たり障りのない会話だったが、
それでも佐紀は、嬉しかった。

佐紀は、祐太の事を、忘れたわけではない。

ただ、封印しているだけだった。

今でも時々、フッと、懐かしい気持ちが、
湧いて来て、涙することもあった。

しかし佐紀は、大学に合格するまではと、
固く、決めていた。


今の会話で、祐太がどう思っているかは、
わからなかったが、祐太がわざわざ、
お祝いを言いに来てくれたことだけで、
佐紀は、幸せな気持ちになった。

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