いけめんハーレム
「さぁ礼央くん?説明、のお時間ですよ?」
にっこりと笑いながら礼央の腕をつかみ、
あたしも家に入った。
「聞いてないんだけども」
中学も全て一緒だったはず、なのにいつの間にそんなグループに入ったのだろう?
「だって言ってねーもん」
「・・・」
あたしから目を逸らして、ミネラルウォーターを飲みキャップを開け閉めしてる礼央を見据える。
「んな顔すんなよ」
「させてんのはだれよっ・・・」
滅多に帰ってこない両親。
あたしたちに会う暇さえも惜しんで
働く・・・両親。
その分、お金だけはたくさん入ってくる。
小さいころから両親がそんなだったため、
お互いを支えあってきたあたしたち。
なんでも相談できるはずだったのに。
なのに今回何も相談してくれなかった、それがなにより悲しくて。
あたしの表情をみて
礼央は大きくため息をついた。
「言えばいいんだろ」