純恋〜スミレ〜【完】
「俺、純恋のこともっと知りたい」
「あたしのことを……?」
「あぁ。それに、俺のことももっとちゃんと知ってほしい」
あたしの肩から手を離して、向かい合うようにこっちを向いた優輝。
茶色く澄んだ瞳があたしを捕えて離さない。
ドクンドクンドクン……――。
心臓がおかしくなっちゃったみたい。
見つめられるだけで、胸がはち切れそうなくらい苦しくなって。
今まで感じたことのないような感覚が体中を包み込んで、全身が熱くなる。
「俺のこと、一人の男として見てくんない?」
優輝のその言葉に、あたしはどう答えたらいいのか分からずに、ただ小さく頷いた。