純恋〜スミレ〜【完】
「あ~、あのクマの人形超可愛い!!」


「どれ?」


「ほら、あれ!!あの奥のやつ!!」


UFOキャッチャーだらけのフロア。


そこは、普段あまり足を踏み入れない領域。


友達と一緒にゲーセンに来る時はプリを撮りにくるだけだし、滅多にこのフロアには入らない。


「あたしUFOキャッチャー苦手なんだよなぁ。やってもどうせ取れないかぁ……」


「どのクマ?」


「えっ?」


「このクマ欲しいんだろ?何色でもいいのか?」


クマの人形をぼんやりと眺めるあたしの横で、ブランド物の財布を取り出した優輝。


あたしが聞き返す暇もなく、優輝は機械にお金を入れた。


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