純恋〜スミレ〜【完】
「あたしの為なら何でもできるの?」


「あぁ」


「じゃあ、エッチな本全部捨てられる?」


ちょっとした意地悪を言うあたしを余裕そうな表情で眺める優輝。


「捨てられる。なんなら、今捨てて?」


「……――ふぅん。やっぱり持ってるんだ?」


「まぁ、俺も男だから」


顔色一つ変えずにそう言い放つ優輝がちょっぴり可笑しい。



「じゃあさ……――」


プールにいた時からずっと引っ掛かってたこと。


今がその話をする絶好のチャンスかも。


あたしはタイミングを見計らってこう切り出した。







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