疲れ切った心



アパートまで帰ってくると、先にお風呂に入れてくれた。



私が出ると、入れ違いに悠斗が入った。



ベッドに、脚を抱えて座ってボーと机にある携帯を見つめた。



自分の携帯が光っている。



きっと両親だろう。



でも、見る勇気まではなかった。



もし違ったら、私は捨てられたことになる。



捨てられてる。



頭ではそう分かっていても、心がそれを受け止めていなかった。



だから目にするのが怖い。



「珠理」



お風呂から出てきた悠斗に名前を呼ばれた。



「どうした?」



「悠斗・・・・・私、ずっとココに居たい」



「・・・・あぁ」



優しく微笑んで頭を撫でてくれた。



「明日、クリスマスデートするか?」


「うん・・・・」



本当は今日の予定だった。



ごめん、悠斗。



「じゃあ服買いに行くか。自分の服は全部家だろ?」


「でも、私そんなにお金持ってない」


「金なら気にすんな」


「それじゃあ悠斗に悪いよ」


「じゃあさ、こうするか。今日一晩珠理のこと愛させて」



耳元で囁くもんだから、当然私の顔は真っ赤になった。
< 463 / 572 >

この作品をシェア

pagetop