疲れ切った心




16年間行ったことのない水族館に、高校に入って3回も来るなんて思ってもみなかった。



「見て~。クラゲ、何時見ても面白い泳ぎかたしてるよね~」



クラゲの前でクスクスと笑った。



「お前な~・・・・・。毎回クラゲの泳ぎ方で笑うなよ。クラゲに失礼だろ」



「だって~、悠斗が面白い泳ぎ方をしたら私は遠慮なく笑うよ?」



キュッと悠斗の腕に抱きついた。



「それ、俺に失礼だろ」



「そう?ねぇ、そろそろイルカショーの時間だよ?」



「じゃあ行きますか」



腕に巻きついたままイルカプールに向かった。







「楽しかったね」


「前と変わってねぇけどな」


「男が細かいこと気にしないの」



可愛かった、それだけで十分でしょ。



そして、さっきの続きを見て回った。



お土産コーナーではイルカの人形を買ってもらった。



私が抱きかかえてちょうどいいサイズの人形。

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