疲れ切った心



「で?何しに来た訳」



2人に暖かいお茶を出した。



「様子見に来たのよ。悠斗がこっちに来てくれないから」


「行く訳ねぇだろ。俺、今受験控えてるから」


「あら、そうだったわね」


「あの、お義母様もご飯召し上がれますか?今日はシチューとキッシュなんですけど」


「いいの?じゃあ頂こうかな」


「何処まで図々しいんだよ」


「いいじゃない。折角お義母様が会いに来て下さったんですもの」


「できた娘さんね。悠斗に勿体無いわ」


「煩い」



本音で言い合う親子。



ちょっと羨ましいかな。



「珠理さんは悠斗の彼女なんだよね?」


「そうだよ。今一緒に住んでんの」



ちょ、悠斗!?



何をストレートに言ってんのよ!!



「一緒にって、同居・・・・・?」



「あの、すみません。勝手なことしてしまって」



「何か事情があるんでしょうね」



「当たり前。じゃなきゃ珠理がここに住む理由がない」



「ならいいわよ。パパには私から言っておくわ」



え・・・・・?



「いいんですか?ここに住んで・・・・・」



「勿論よ。もっと早く言ってくれればよかったのに。お金は足りてるの?」



「俺もバイトしてるし」



「あ、来月からは私も家賃や光熱費を半分払います」



「お前、まだそんなこと言ってたのか?」



「そんなのはいいのよ。悠斗って家事出来ないでしょ?お世話お願いね」



「でも・・・・」



「未来の花嫁さんなら私達が払っても可笑しくないでしょ?」



「ありがとうございます・・・・」



本当にいいのかな・・・・?
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