好きな人の忘れ方




それから、事務的に説明されたのは、こうだった






啓太郎がこうして私の前に居るのは、こちら側の言葉で言うなら仕事なのだと



どうやら、あちらに逝くとオールフリーっていう訳じゃないらしい



私以外の人間には見えない

気合を入れれば、一部分くらいなら触れれるらしい


今は。とか言ってた




私達の時間で言うと7日間だけ、こうして私の前に居るらしい



その7日間のうちに仕事を終わらせる必要があるのだと言う












「てな、とこだな」

「ね、ねえ」

「ん?」

「い、今までも誰かの前に出たりした、の?」

「何が?」


「だから、ほら、私みたいに」

「ああ・・・そういう意味ね」

「うん」

「知ってるヤツはないな」

「そ、っか」

「うん」

「・・・・・・」





ん?


知ってるヤツは?




「ああ」

「・・・・」

「知らないヤツなら何度もある」

「・・・・」

「あ、のさ」

「ん?」

「私、何か言った?」

「は?」

「え?声出てた?」

「・・・・ああ。わりぃ聞こえんだよ。そういうのも全部」

「・・・・・」

「お前が頭でしゃべってんのも声出してんのも聞こえる」

「・・・・」

「すげぇとか思ってんじゃねぇ」

「・・・・・・」

「声出さなくて済むじゃんじゃねぇぞ。おい」

「・・・・うん」

「うん」



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