好きな人の忘れ方
「あ、遥ちゃんおはよう」
「・・おはようございます妙子さん」
如何にも、不自然な私に気がつかないでと願いながら、家の近くのフラワーショップに来た
「いつもので?」
「あ。今日は・・・・大きいのだけで」
「・・・・え?」
「じ、時間なくて・・・・」
「・・・・・そう、じゃあこれね」
「ありがとうございます」
「今年のは綺麗よ?白によく映えるでしょ?」
「・・・・・・はい。とても」
「気をつけて」
「はい・・・」
一つだけ軽くお辞儀をして、そそくさとショップを出た
にっこりと眩しいくらいの笑顔を向けてくれる妙子さんに、ちゃんと笑えないのは、私の背後に啓太郎が立ってるから
「目が泳ぎすぎ」
「・・・・」
「普通にしてろよ、おかしくなったと思われる」
「・・・・」
この状況で、普通に出来る器量は私にはない
「まーな」
「・・・・・」
「何だよ」
「本当に聞こえるんだ」
「そこかよ」
「まーね」
横を見ながら歩く私の隣には啓太郎が歩いてる
晴れていて、良かった
そう思ったのは、今日で二回目
一人で抱えるには少しだけ大きな花束両手にしっかりと抱いた