天使と悪魔

事件発生!!

会議では、こんなことが話題になった。

『図書室の幽霊』

これは、2週間程前からのことだ。
2週間前―
まだ部活が始まっていない日の放課後、一人の生徒が図書室に本を返しに来た。
その日は閉館日だったために、返却BOXに入れて帰るはずだった。しかし、扉が開いていた。閉館日は鍵がかかっていて、生徒や先生方は一切出入り禁止だった。恐る恐る生徒は入っていった。だが、次の日からその生徒は姿を消し、3日後図書室の隅で眠っているのが発見された。
学校は、見間違いだとか寝ぼけていたのだとかで決して事件扱いにしなかった。
しかし、その4日後また同様のことが起こった。今度は家の玄関で眠っているのを発見された。そして、生徒たちの中でこんな噂が広まった。
『マリアの神隠し伝説』
マリアとは以前、この学校に転校してきたハーフのマリアという少女のこと。マリアは、
ハーフということもあってか転向早々いじめられた。そして、数ヵ月後図書室から飛び降り、自殺した。
そんなこんなで、生徒たちは「マリアがいじめられている生徒を助けるため図書室に来たいじめられている生徒を浚い、何日かしてまたもとの世界にもどす」という噂を広めた。
この噂をみんな『図書室の幽霊』とよんでいる。
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