ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
そのまま八木原くんの気が済むまでキスをしてた。
酸素が薄くてボーっとする頭でも、冷静な自分がどこかにいて。
角度を変えようと一旦離れた唇が再び近づいてきたときに、手のひらを当ててそれを制した。
「ダメ?」
抑えるように低く囁いた八木原くんの声は妙に艶っぽくて、熱い息が白く夜に溶ける。
だけど。
「ダメだよ……」
私の心はその魔法にかからない。
「その気にならない?」
「ならないよ」
「どうして? 俺のこと嫌い?」
「嫌いじゃないよ。嫌いじゃないけど……」
こういうとき、ハッキリ言えない自分が嫌い。
だけど嫌い? って訊かれて面と向かって嫌いって言える人間が世の中にどれだけいるだろうか。
酸素が薄くてボーっとする頭でも、冷静な自分がどこかにいて。
角度を変えようと一旦離れた唇が再び近づいてきたときに、手のひらを当ててそれを制した。
「ダメ?」
抑えるように低く囁いた八木原くんの声は妙に艶っぽくて、熱い息が白く夜に溶ける。
だけど。
「ダメだよ……」
私の心はその魔法にかからない。
「その気にならない?」
「ならないよ」
「どうして? 俺のこと嫌い?」
「嫌いじゃないよ。嫌いじゃないけど……」
こういうとき、ハッキリ言えない自分が嫌い。
だけど嫌い? って訊かれて面と向かって嫌いって言える人間が世の中にどれだけいるだろうか。