君ニ恋シテル


「実は…彼女なんだ」


えっ…!


逞くんの口から、彼女という言葉が発せられた。


「…逞っ!」

野田沙弓が慌てた感じで逞くんを見る。


「大丈夫だって、俺は亜紀ちゃん達のこと信用してるから…。そうじゃなかったら、さゆに来るなって連絡してたし」

逞くんの言葉に、てっちゃんが頷いた。

もしかして、さっきドリンクバーのあたりでてっちゃんと逞くんがなにやら話し込んでいたのは、野田沙弓が来るのをどうしようか相談してたのかな…?


と、頭の中で思考を巡らせていると、

「えーーーーーっ!!
そうだったのぉ!?
うわっ、ちょっとビックリー!」

亜紀ちゃんが大きな声で叫ぶ。


野田沙弓が、逞くんの彼女…。


百合香ちゃんを見ると、野田沙弓を無表情で見つめていた。

そんな百合香ちゃんから視線をそらし、ふとてっちゃんを見ると…ばちっと目が合う。

わっ!なんか恥ずかしい!

急いで目をそらし、下を向く。


でも…野田沙弓がてっちゃんの彼女じゃなくて良かった。

歌番組で野田沙弓がチラチラ見てたのはてっちゃんのことじゃなく逞くんだったんだ…。





.
< 333 / 679 >

この作品をシェア

pagetop