ナンパ男との恋3

「はい・・・
その通りです・・・」

「いくら?」

「当面の生活費がいただければ ありがたいなぁ・・・なんて・・」

「生活費?
何で?
輝樹くんは?」

「いろいろありまして・・・
一人暮らしなので・・・」


「あ、そう・・・・
そういうことなら・・ね。
明日にでも
春菜の通帳に振り込んでおくから」

「助かります・・・」


何も聞いてこないなんて
意外すぎて
戸惑ってしまったけど・・

お母さんのことだから
ズバズバ聞いてきそうなのに・・


「・・まぁ、あれよ。」

「へ?あれ?」

「春菜の帰ってくる家は
ちゃんとあるんだからね。
あんたの部屋も
きちんと作ったんだから」

「・・・うん」

「一人だからって
ダラけた生活しないで
ちゃんと自炊して食べるのよ!」

「うん・・・」

「暇な時は
電話してきなさい。
話し相手になってあげるから」

「うん・・・・」

・・・・・・・

「それじゃ・・・」

「うん、はいはい おやすみ」

「おやすみ・・」

何なんだろ・・・
まったく・・・

お母さんってば・・・

ますます泣けてきちゃうじゃん・・。


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