空を翔ける一筋の流れ星
「俺を殴れ、翔」


俺の正面に移動し、真っ直ぐにこちらを見つめてきた。

その視線は力強く、見つめている俺からぶれることはないだろう。



きっと、一葉も俺と同じことを思っている。

何故なら、俺も真っ直ぐに一葉を見つめているのだから。


「俺はお前が妃來のことを好きだと知っていた。

そして、お前なら相談すれば俺に協力してくれると知っていて、あのとき俺はお前に相談をしたんだ」


拳に力が入るのが分かる。



もちろん、このことを告げられたのは初めてだったし、一葉の考えなど気付いていなかった。


「妃來のことが好きで、お前にとられるのが怖かったんだ。

俺は卑怯者だ」


「・・・」


「だから、俺を思い切り殴れ。

でも・・・

でも、妃來は渡さない」


様々なことが頭の中に甦る。



小さいときからの妃來の思い出。



一葉と初めて出会ったときのこと。



三人で他愛もないことで盛り上がったこと。



きっと、一葉も昨日から俺と同じことを繰り返してきたのだろう。

更には、それらが崩れていき、二人にとって、いや、三人にとって最悪なことばかりが頭を支配していたに違いない。
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