空を翔ける一筋の流れ星
学校から三・四十分走ったところで、一葉の原付のエンジンが止まった。

それに続いて俺もエンジンを止め、三日前に見たばかりの光景を目にしている。


「ここに来たの、久し振りだな」


一葉はそう言って、三日前に俺が座ったベンチに座った。


それは


一葉が妃來のことを好きだと俺に告げたときと、同じ場所だ。


「そうだな」


俺にとっては三日前に来ているので久し振りではないのだが、それが何だか遠い昔のように感じた。

あのときと同じような空の色が、酷く懐かしいとさえ思えた。


「ちょっと昔のことと、俺の気持ちを話しただけ・・・か」


遠くを見つめながら、それでいてはっきりとした口調で一葉は口を動かした。

昨日の電話で俺が呟いたことで、一葉からその言葉を言われると何だか胸が痛くなるような感じだった。



何か言葉を出そうとしたが適当なものが見つからず、足元にあった小石を軽く蹴飛ばした。


「それ、ここで俺がお前に話したときのことだよな」


もう一度小石を蹴飛ばし、一葉とは反対のほうを見ながら「ああ」と呟いた。



少し離れた河川敷の広場で遊ぶ子供たちの声、遠くを走るモノレールの音、無数の車の音が、しばらく俺たちの間を流れていった。
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