空を翔ける一筋の流れ星
とりあえず・・・



見なかったことにしよう。



いや



見えないことにしよう。



何事もなかったようにその場を立ち去ることを決め、女の子を見ずに再び歩き出す。


(見えてない、見えてない)


「あの・・・」


「ああ、ごめん、ごめん。

俺、君のこと見えてないから」


そう言い、歩調を早めるが女の子は俺から離れようとしてくれない。

周りを見渡すと、俺以外は誰一人として歩いていなかった。

いくら、駅からマンションまでがこの緑地を通れば近いと言っても、夜中にこの緑地を歩くのは不気味だし、世の中的には物騒だ。

当然と言えば、当然だろう。


「いや、そう言っている時点で私のこと見えてますよね」


なんて、冷静にツッコミしてくる幽霊なんだ・・・
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