空を翔ける一筋の流れ星
「あれ?」
食堂に着くと、既に妃來が俺たちのいつもの場所に座っていた。
「なんだ、お前も朝の貴重な時間を無駄にした人か」
話しながら椅子をゆっくりと引いて妃來の右隣へと座ると、少し遅れて一葉が左隣に座った。
その光景をどこか気まずそうに空が見守っていたが、それには気付かないふりをした。
「何?一限目、休講だったの?」
ルーズリーフに手をやりながら、こちらに視線を向けずに鼻で笑ってきた。
本来なら苛立ちを覚える仕草も、妃來がやるとどこか可愛らしく見えてくる。
それは俺だけでなく、一葉も一緒だったようで、自然とお互いの頬が緩くなっていた。
「まあ、そんなところだよ」
「ていうか、この時間にいるってことは、お前も休講だったんだろ?」
ようやくこちらに向けてきた視線は、「あんたと一緒にしないで」と口に出さずとも分かるようなものだった。
それを見てわざとらしく舌を出し、立ち上がって、とりあえず券売機へと足を運んだ。
朝飯をと思ったがここの食堂のメニューはどうにもそれには向かないメニューばかりで、「ふう」と息を漏らして二人の元へと戻ることにした。
(こんなことになるのなら、もっと部屋で寝ていればよかった)
大学に入って、この愚痴は一体何度したことだろうか。
それでも、この状況ではこの愚痴が零れてしまう。
なんとも悲しい大学生だと、自分で自分を同情してしまった。
食堂に着くと、既に妃來が俺たちのいつもの場所に座っていた。
「なんだ、お前も朝の貴重な時間を無駄にした人か」
話しながら椅子をゆっくりと引いて妃來の右隣へと座ると、少し遅れて一葉が左隣に座った。
その光景をどこか気まずそうに空が見守っていたが、それには気付かないふりをした。
「何?一限目、休講だったの?」
ルーズリーフに手をやりながら、こちらに視線を向けずに鼻で笑ってきた。
本来なら苛立ちを覚える仕草も、妃來がやるとどこか可愛らしく見えてくる。
それは俺だけでなく、一葉も一緒だったようで、自然とお互いの頬が緩くなっていた。
「まあ、そんなところだよ」
「ていうか、この時間にいるってことは、お前も休講だったんだろ?」
ようやくこちらに向けてきた視線は、「あんたと一緒にしないで」と口に出さずとも分かるようなものだった。
それを見てわざとらしく舌を出し、立ち上がって、とりあえず券売機へと足を運んだ。
朝飯をと思ったがここの食堂のメニューはどうにもそれには向かないメニューばかりで、「ふう」と息を漏らして二人の元へと戻ることにした。
(こんなことになるのなら、もっと部屋で寝ていればよかった)
大学に入って、この愚痴は一体何度したことだろうか。
それでも、この状況ではこの愚痴が零れてしまう。
なんとも悲しい大学生だと、自分で自分を同情してしまった。