夢の続きで逢えたら

十六歳。五十歳……



あの人はいくつだろう…

高そうな指輪にブレスレット。胸元の開いたシャツから覗くシルバーのネックレス。

ストレートで長い艶のある綺麗な黒髪。



なのに顔はすごく子供っぽい。



だから判断するなというより、判断できなかった。



結局、正解のわからないこのゲームがつまらないことに気がついた頃、

若いカップルが電車に乗ってきた。


と、同時に深い溜め息をひとつ。



肩まである長い髪を銀色に染めた男と、金髪の黒い女。


まるで、ハリネズミとそれを飼う極悪女子レスラーのようだった。


やはり外見で人を判断するなというのは間違ってる。


どう頑張っても、

僕にはこの二人が人生の目標を失った若者にしか見えなかった。



それ以外どう判断すればいいのか…





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